アラサーのティーンズラブ漫画家・福永朱音は、自身の連載もなく、住んでいるマンションの更新もできず、絶賛崖っぷち。恋愛経験がほとんどないせいで、ドキドキするストーリーも全く思い浮かばない。そんな中、朱音は一流企業で働くエリートイケメンだが、女癖が悪い年下のクズ男・高城直哉と知り合い、彼を“参考資料”にするために同棲生活を始める。直哉をモデルにすると妄想は膨らみ、筆が乗る朱音。しかし、編集長からは「キャラクターの感情が伝わらない」と厳しい評価を付けられる。 落ち込む朱音は早速、参考資料である直哉に「キスって素敵なの？」と取材をする。すると「やってみなきゃわかんないんじゃない？」と甘く囁かれ……。
アラサーの崖っぷちティーンズラブ漫画家・福永朱音は、イケメンエリートだけどクズな高城直哉と出会い、漫画の“参考資料”として同棲生活をスタートさせる。そんな中、漫画の新連載へ向けて準備を進めるにあたり、次の構想を練り始める。 今度は素敵なデート回にしようと思いついたまではよかったが、恋愛経験が乏しい朱音には、具体的な行き先はもちろん、デートの何が楽しいのかさえもさっぱり分からない。「ここはやはり参考資料を使うしかないか……」と直哉に、ネットで見つけた「理想な デートプラン」に付き合ってくださいと頼む朱音。 当日、買い物やディナーなどと盛りだくさんなスケジュールをこなそうとする朱音に、「もっととっておきのデートしよ」と直哉が囁く。直哉が連れていったところとは…！？
朱音と直哉が同棲しているマンションに、ある日突然、朱音の母親・希帆が現れる。直哉は希帆に、昼間はサラリーマン、夜は朱音の漫画のアシスタントをしていると自己紹介する。 翌日、直哉の会社を訪ねた希帆は、女に囲まれている直哉のクズっぷりを目撃してしまう。 そんなことは百も承知の朱音だったが、「あの人、特定の彼女を作る気はないって言ってたわよ」という希帆の言葉が引っかかる。 連載開始のため本格的なラブシーンの描写に取り掛かる朱音に参考資料として迫る直哉。 朱音は自分の描く漫画の主人公はクズだけど一途な人が好きだと伝える。すると直哉は「朱音ちゃん専用のクズならいい…？」と提案し…！？
連載がスタートし、SNSにもたくさんの感想が上げられ、崖っぷちな状況から徐々に好調になってきた朱音。次回の展開について考えていたところ、鷺坂編集長と担当編集の美月から「ラブラブな二人には揺れ動く心が必要だ」と提案され、主人公が他の男に迫られるという展開を描くことになる。 早速行きつけの喫茶店で、マスターの漠から「頑張っているご褒美」とチョコレートを渡され、たちまち妄想モードにスイッチが入る朱音。マンションの隣人、荷物を届けに来た配達員など次々と妄想を繰り広げていく。 様々な妄想をネタに漫画を描き、仕事に没頭する朱音に、直哉は「俺がいなくてもえっちな漫画が描けてよかったね」と伝え…！？。
女の子と腕を組んで歩いている直哉を目撃する朱音。“爆裂仕事脳”が始動して、積極的年下女子から秋川君が誘惑されるという展開を思いつき、編集者の美月からも「嫉妬は恋愛の極上スパイス！」と絶賛されるも、心がざわつく朱音。 しかし、腕を組んでいた女の子は直哉のいとこ・芽依であることがわかる。腕組み女子は直哉のいとこ・芽依だった。芽依は漫画家志望で、憧れのあかねくるみ先生に漫画のアドバイスをお願いする。 だが、直哉に対しての距離の近さや朱音の知らない直哉との過去の思い出を楽しそうに話す芽依に対して嫉妬を抱く自分に気付く朱音。戸惑いを隠せない中、芽依は直哉に「過去を引きずっている」と何やら意味深なことを伝え…！？
直哉の従妹の芽依から直哉を知らなすぎると言われた朱音は、漫画に生かすためにも直哉の過去を探る決意をし、尾行を決行する。すると直哉は仕事終わりにバッティングセンターを訪れ、オーナーの正和と親しそうに話したり何かを振り払うかのようにバッティングに打ち込む直哉を目撃する。初めて見る直哉の真剣で時にどこか寂し気な表情に驚く朱音。 帰っていく直哉を引き続き尾行しようとしたところ、正和に呼び止められ、直哉について話をすることに。直哉の幼なじみの父親だという正和は、昔のことを尋ねる朱音に本人に聞いた方がいいと直哉を呼び戻す。参考資料としてだけでなく、直哉のことを理解したいと言う朱音に、「明後日、ちょっと付き合って」と頼む直哉。直哉は自身の過去を打ち明けるため、朱音をとある場所へ連れていき…！？。
直哉とデートで訪れたレストランで朱音は直哉の会社の先輩・桐原歩と偶然遭遇する。実は、歩は朱音が1年ほど前マッチングアプリで出会った元彼だったのだ。思いもよらない再会に戸惑いながらも過去の経緯を直哉に話す朱音。 一方、朱音の連載は好調でドラマCD化が決まる。担当編集の美月と行ったアフレコ現場で声優から「秋川くんと違うタイプが出てきたら詩乃ちゃんは変わるんですかね？」と言われ新しいキャラクターを登場させる展開を思いつく。 そんな時、歩から会って話がしたいとメールが届き…！？
元カレの歩と再会し、彼をモデルに実直男子の新キャラを創り出した朱音。その新キャラは直哉がモデルのキャラのライバルとして登場、ヒロインとの三角関係は大好評で、漫画の売り上げも順調に伸びていく。 編集長の芙美乃から新しいシチュエーションとして「夏の海」を提案された朱音は、「一緒に海に行ってほしい」と直哉と歩にお願いする。海水浴、スイカ割りなど王道デートを楽しみながら閃くとスケッチに夢中になる朱音。 そんな彼女を見守りながら、歩は直哉に好きなものに打ち込む朱音に惚れ直したと打ち明け、朱音に「告白する」と宣言。一方、朱音に対して何かを伝えようとしていた直哉。二人は朱音にそれぞれの想いを告げる。
直哉から漫画の参考資料としての関係の終わりを告げられた朱音は直哉と別れ、歩と付き合うことを決心する。とにかく優しい歩に、はじめは戸惑いつつも、これが愛なのだと自分に言い聞かせながら彼の家に住むことになった朱音。漫画でもヒロインを実直に愛する歩をモデルにしたキャラクターと結ばれる展開を描く。 その回は読者に好評で大バズリとなるが、「本当にこれが先生の描きたい物語ですか？」という1通の読者アンケートを見た朱音は、ショックで漫画が描けなくなってしまう。そんな中、歩から直哉のもとに、朱音がいなくなったという連絡が…！？
漫画が描けなくなり消えた朱音を見つけた直哉は、まだ話せていない自分の過去について打ち明ける。漫画家と参考資料だった二人が選んだ結末と直哉の秘めた想いとは？
