地球に向けて降下したモビルスーツ中に、ロラン、キース、フランという３人の少年少女が乗っていた。そして川で溺れていたところを、キエル・ハイム、ソシエ・ハイムの姉妹に救われる。
ロランとソシエが成人式を迎える日、市民軍のミリシャのパレードも行われる。それは、月グエンの取り計らいによるものだった。成人の儀式を行っていたとき、ムーンレィスが襲来する。
機械人形ホワイトドールを隠すロラン。その存在は「黒歴史」を裏付けるもので、グエンはムーンレィスに対抗しようと考えていた。ハイム家に戻ったソシエは、父の死という悲劇に直面する。
月の人間と名乗り、ディアナ・カウンターの司令部へと向かうロラン。アジ大佐やハリー中尉は、グエンたちとの交渉に臨む。マウンテン・サイクルでは機械人形の発掘作業が進められていた。
ミリシャの部隊がムーンレィスの帰還地に攻撃を仕掛け、民間人に犠牲者が出る。メシェーとソシエはディアナ・カウンターの機械人形を奪取しようとするが、逆に捕虜にされてしまう。
ミリシャの動きはグエンの制止により阻止される。グエンとディアナは交渉に入るが、主張の隔たりが大きく難航。発掘作業に当たるソシエたちは、フィルとポゥが乗るウォドムと戦闘になる。
地球と月の相互理解を深めるため、親睦パーティーが開催されることに。ロランはグエンにホワイトドールの女性パイロット・ローラとして、パーティーに出席することを命じられ…。
ホワイトドールで警備に向かったロラン。そこで、帰還政策の不備から生活に困る帰還民クーエンと出会ったロランは、クーエンのために家畜探しを手伝うが、その行為がポゥのMS部隊を引き寄せる。
月で禁固刑を受けていたコレン・ナンダーが恩赦となり、その独立部隊が地球に送られてくる。ガンダムとの対戦を望むコレンは、おびき寄せるためミリシャのカプル部隊を攻撃。
キエルとディアナは互いの服を交換してすり替わる。ディアナは飛行船に乗り込み、空から地上を視察。飛行船はハイム家のあるビシニティに向かい、ディアナは戦火の爪痕に心を痛める。
ミランはソレイユと全軍をサンベルトに移動することを提案するが、ミリシャの部隊は旗艦ソレイユへの攻撃を開始。ミリシャとディアナは全面衝突に至り、ノックス全域が戦火に包まれる。
キエルがディアナとは知らず、共に地下を行くロランのホワイトドール。それを追い、コレン・ナンダー独立部隊がマウンテンサイクルにやってくる。ホワイトドールとイーゲルが地下で遭遇する。
ウィルは、遠い昔ディアナが地球に降り立ったときに出会った男性の子孫だった。ウィルと一緒にいるテテスという女性は、キエルの姿を見るなり、いきなり襲いかかる。
掘り出した宇宙船の情報をディアナ・カウンターに売り渡すのが月へ行く近道だとウィルにささやくテテス。主導権を握りたいルジャーナ側は、機械人形部隊“スエサイド部隊”の実力を見せる。
ディアナへの面会を果たしたウィルは、フィルの部隊に組み込まれることに。働きを見せて月へ行こうと意気込むウィルは、宇宙船の発掘現場に向けて出撃。それに呼応して、ギャバン率いるスエサイド部隊も出撃する。
第15話までの総集編。∀ガンダムの性能に関する解説や、キエル・ハイムとディアナ・ソレルの関係、ロランたちを取り巻くロマンスの状況など、全３章に渡って見どころ満載の総集編となっている。
雇い入れたムーンレィスの技術者を護送するロラン。が、途中でムーンレィス狩りをしているスエサイド部隊と鉢合わせし、ギャバンと勝負することに。一方、グエンの元にはディアナから建国宣言の招待状が届く。
建国宣言の式典を前に、ディアナは自分とキエルが入れ替わっていることをロランに打ち明ける。建国宣言の前になんとかキエルに会おうとするふたりだが、ミリシャの部隊が式典を妨害するため攻撃を開始する。
キングスレーの谷で発掘された宇宙船は“ウィルゲム”と命名された。ロランは同時に発掘された“ギャロップ”の艦長となるが、ソシエは不満を持つ。
最前線に近い家から立ち退かない老婆アニス。先祖代々の土地を捨てられないと拒否する。そこに、地球に帰化したムーンレィス“レット隊”に追われ、ミリシャの部隊が逃げてきた。
野戦病院に入院したメシェーを見舞うロランたち。そこにグエンに伴われてリリがやってくる。キエルとグエンの関係が気に入らないリリは、彼女に野戦病院で働くよう勧め、その上でキツイ仕事が回るよう差し向ける。
ミリシャに寝返る帰還民の脱走に業を煮やし、脱走者が集まる“ヴィルゲム”の発掘現場に総攻撃が加えられる。ディアナの身を案じるキエルは、ハリーにディアナを守るよう勅命を出す。
敵味方の区別なく売るパン工場で働くテテスは、ギャロップでパンを受け取りにきたロランたちを発見。トロイというムーンレィスの男を利用し、ホワイトドールを奪取しようと計画する。
レット隊は、ディアナ・カウンターの間で差別的扱いを受ける。レット隊のキャンサーは、ローラのせいで自分たちも信用されないと考え、ニセのホワイトドールで村を襲いミリシャの分裂を誘う。
ウィルゲムのテスト飛行をすることが決まり、察知したフィルの部隊が攻撃に向かう。一方、ディアナを追って町に出たロランはフランとキースのケンカに巻き込まれ、キースから非難される。
コレンと旅をするディアナはカラモートの町に立ち寄る。その町の祭りで使うホワイトドールに似せた張りぼてを見て、コレンはガンダムという“白い悪魔”が天国を壊しにきたと思い込む。
ゼノア隊が、核爆弾を発見。スエサイド部隊と鉢合わせしたゼノアは戦闘を回避しようとするが、核爆弾を奪取しようとするスエサイド部隊とレット隊の間で戦闘が始まってしまう。
核兵器が使われてはならないと考えたゼノアはロランに核爆弾を処分するよう頼み、ディアナに直訴しようとする。一方、核兵器による地球制圧を主張するフィルは、ディアナの外交姿勢を批判する。
ソレイユに残ったのが本物のディアナか確信が持てないフィルは、ポゥにハリーが連れ去った女を捕獲するよう命じる。一方、ウィルゲムに向かったキエルは、グエンとの面談を要求する。
マニューピチを目指すウィルゲム。そこに核爆弾があるかもしれないと考えたレット隊のキャンサーは、ミリシャが核爆弾を使ってソレイユに攻撃を掛けるかもしれないと危惧し…。
フィルは「ハリーが裏切ってディアナを地球人に売り渡した」と演説し、サンベルト共和国の建国を宣言した。功を立てたいポゥは戦艦アルマイヤーで出撃し、移動中のウィルゲムを追撃する。
マニューピチの町はディアナ・カウンターの部隊に占領されていた。マニューピチで暮らしていたアデスカの民の王、クワウトルと出会ったロランは、アデスカの民に伝わる、世界を破壊する白い悪魔の神話を聞く。
アデスカに災いが迫ったとき、新しき王が古き王を討ち取って代わるのがアデスカのしきたりだった。しかしクワウトル王は逃亡し、新王タルカが追っていた。
ジャンダルムは、ハリーの追跡を振り切って宇宙へ。ウィルゲムを宇宙に上げる準備が進む。月に最悪の事態がもたらされることを恐れたミランは、ポゥにウィルゲムの攻撃を命じる。
宇宙船を打ち出す設備“ザックトレーガー”にたどり着いたウィルゲムだが、ドック内で船体を固定され、動けなくなる。実はザックトレーガーのドックには、ジャンダルムも入っていた。
宇宙に不慣れなミリシャ兵の間で不満が高まる。ついには、ミハエルたちがブリッジを占拠し、ウィルゲムを地球に戻すよう要求。ハリーの提案でブリッジの空気を抜き、酸欠状態のミハエルたち。
ディアナ暗殺の動きを知ったキャンサーとムロンは、ディアナを連れて“ミスルトゥ”へと向かう。暗号通信でそれを知ったロランは救助に向かうが、ギンガナムの部隊もミスルトゥへと迫る。
キエルをさらったハリーはキエルをディアナに仕立て上げ、ウィルゲムから連れ戻したとギンガナムに報告。一方、ロランはミスルトゥ内でディアナやレット隊と合流する。
ステロのマヒロー部隊にディアナが乗ったシャトルの追撃を命じるギンガナム。ディアナたちはミスルトゥの残骸に隠れていたが、その残骸が月面上の都市フォン・シティを直撃すると判明。
ディアナは、月に戒厳令が敷かれ施政が悪い方向に傾くことを知り、月の管理者アグリッパを問い質そうとする。ホワイトドールをクジラに偽装し、運河を使って月の首都ゲンガナムを目指す。
ゲンガナムに潜入したロランたちはウィルゲムに合流。ディアナはアグリッパとの会談に臨むグエンと白の宮殿へと向かう。会談の最中、ウィルゲムをステロのマヒロー部隊が攻撃。
ステロはグエンたちを人質にして∀の引き渡しを要求。ギンガナムはメリーベルに命じてターンXを起動させ、アグリッパは月面における∀とターンXの直接対決で決着をつけるよう提案。
ロランは∀が古代の文明を破壊したモビルスーツであることや、ターンXとの因縁の関係を聞く。一方、ディアナは、黒歴史の封印を解き放つ。それは、宇宙戦争を記録した映像資料だった。
黒歴史の映像に動揺した月の市民たちはパニックとなり、暴動状態に。闘争本能に目覚めた者は例外なく排除しようとするアグリッパをディアナとキエルは殺そうとする。
白の宮殿に戻ったディアナは、ターンXをはじめとするモビルスーツの引き渡しをギンガナムに要求。ギンガナムは表向きそれに応じる姿勢を見せるが、裏では地球の文明開化を目論むグエンと手を組んでいた。
ディアナは、ギンガナムの暴挙を阻止するため地球へ行くことを許してほしいと月の民に呼びかける。ギンガナムが追撃を避けようと戦艦を破壊したため、ディアナは予備の戦艦で地球を目指す。
リリはルジャーナとディアナが盟約を結び、グエンとギンガナムに対抗する勢力を作ることを提案。キースのパン工場にはグエンが訪れ、ムーンレィスの技術者がほしいと持ちかける。
∀の“月光蝶”システムで大きな被害が出たことでグエンは危機を感じ、∀の量産化を理由に機体の引き渡しをギンガナムに要求。一方、ディアナの元にはコレンが馳せ参じ、戦列に加わることを許可される。
奪還した∀にはジョゼフが乗る。ジョゼフはフランが自分の子を宿したと知り、父親として手柄を立てたかったのだ。ターンタイプはターンXだけでよいと考えるギンガナムは容赦なく攻撃。
再び∀に乗り込んだロランは、ギンガナムのターンXと対決。ターンタイプ同士の戦いで月光蝶システムが作動し、ディアナはソレイユのバリアで月光蝶の被害を食い止めようとする。
正歴2343年。月の民‘ムーンレィス”は地球帰還作戦を前にした環境適応テストのため、ロランをはじめとする３人の少年少女を地球に送り込んだ。 ロランはハイム家の運転手として働きながら地球の暮らしにとけ込み、ハイム家の次女ソシエとともに成人式の儀式に参加する。 だが、そんなロランの平穏な生活も、月の軍隊‘ディアナ・カウンター”が地球に降下したことにより一変してしまった。ディアナ・カウンターの襲撃に反応して機械人形ホワイトドール（∀ガンダム）が長い眠りから目覚め、ロランは地球側の人間としてホワイトドールに乗ることとなる。圧倒的な科学力と軍事力を背景に入植を進めるディアナ・カウンターに対し、イングレッサ領主の孫グエンは、ロランのホワイトドールを切り札に有利な交渉を進めようと画策する。 地球人とムーンレィスの共存を願うロランであったが、地球と月のパワーバランスを取るため、同胞であるディアナ・カウンターと戦うのだった。
核爆弾の処理を託されたロランは、ウィルゲムに同乗して宇宙に向かった。 一方、ムーンレィスの武門を司るギム・ギンガナムの部隊は、ディアナが逃げ込んだ小惑星ミスルトゥを破壊し、その破片が月の都市に向かってしまう。ロランは核爆弾を使って破片を粉砕する。やがて月へ降り立ったグエンの一行は、月を実質的に支配するアグリッパ・メンテナーと会談。ディアナもキエルになりすまして同席し、アグリッパの真意を問い質そうとする。アグリッパはディアナの月帰還作戦によってムーンレィスの闘争本能が呼び覚まされることを恐れ、そのような人々を月から追放しようとしていた。また、ロランが乗る∀ガンダムのことを極度に恐れ、∀が月と地球の文明を滅ぼしてしまうかもしれないと言い出す。 事態の収拾を図るため、ディアナは冬の宮殿にあるデータから“黒歴史”を紐解き、人類の最終戦争や、∀ガンダムの秘密があきらかとなる
