試験が終わり、沙弥加と美鈴先輩は合宿にかこつけて 二人だけで高原の避暑地を訪れた。 プールへと誘う美鈴先輩が沙弥加に指をはわせたとき、 沙弥加の意識は忘れていても、身体はその温もりを覚えていた……。 甘い欲望は、美鈴を慕う亜紀が出現して破られるが、 三人の無邪気な歓声は、やむことがなさそうに思えた。 だが、その夜、飼犬のルイを追って迷い込んだ林で、 沙弥加は怯えた瞳のアンドロイドと出会う。 メモリをを封印された彼女は、名前だけを呟いた。 「リニア……」