ブラック企業に勤める竹林竜馬は39歳で早死。しかし、天界で3柱の神の祝福を受け異世界で少年の体に生まれ変わる。森の中に住むことになったリョウマはスライム研究にのめり込み、いつの間にか1000匹以上と暮らすようになっていた。ある日、森の中で出会ったラインハルト公爵と護衛たちの一人が大怪我をしているのに気付き治癒薬を差し出し家で休むように招き入れるが、公爵たちはリョウマのスライムとの生活ぶりに驚く…。
リョウマにお礼を伝えるため、公爵は先代当主ラインバッハ、妻エリーゼ、娘のエリアリアたちを連れて再び森へとやってきたが、スライムが合体したビッグスライムとリョウマが契約していることに驚く。ビッグスライムとの契約は不可能とされていたのだ。さらに新種のクリーナースライムに目を輝かせるエリアリアは森でそれへと進化するスライムと初めての従魔契約に成功して喜ぶ。そして、ラインバッハに旅ヘの同行を誘われたリョウマは森を出ることを決める。
リョウマはこの世界で初めての街ギムルに着いた。ステータスボード発行のため教会に行ったリョウマは3年ぶりに神たちと再会する。神も忘れていたスライムの可能性をリョウマが切り開き新種に進化させたこと、公爵家もその末裔であるこれまでの転移者のことなどを聞く。そしてエリアリアと一緒にテイマーギルドに登録。従魔がスライムではランクが上がらないので、冒険者ギルドにも加入するためリョウマは戦闘能力試験を受けることになる。
冒険者ギルドで受けた初めての依頼はスライムたちと一緒に作業して数時間で完了した。依頼人のミーヤから「ありがとうにゃ」と涙ながらの感謝を受けるリョウマ。報告に戻ると、共同トイレ掃除の依頼を相談される。役所が賃金を下げたため引き受け手がなく放置されているという。リョウマは快諾しスライムたちと翌日からトイレ清掃を始めた。順調に作業は進んでいたが、人体や精神に影響を及ぼす瘴気が発生していることが判明する。
リョウマは、エリアリアと約束した魔法の遊びを教えるため郊外に。魔法を組み合わせシャボン玉を飛ばし水で魚を作って空を泳がせるリョウマと、それをまねて遊ぶエリアリア、見守る公爵家の人々との楽しい時間。リョウマも空間魔法を新たに教えてもらい懸命に練習する…そんな穏やかな一日が過ぎてゆく。翌日、エリアリアの対魔獣実戦訓練を兼ねて、鉱山廃坑に住み着く魔獣の討伐と事前調査に向かう一行。そこで見つけたのは…。
廃坑の大規模な魔獣討伐依頼を受けたリョウマは、ミーヤたちとパーティを組んで参加する。順調に進むかに見えたが、坑道の奥でゴブリンの群れと遭遇し怪我人が出たとの情報が届く。リョウマは、アシッドスライムで酸のプールを作り、ヒールスライムで怪我人を治し討伐を進めるが、予想以上のゴブリンの数に冒険者たちはだんだんと消耗してゆく。そんな時、リョウマは空間魔法で呼び出した残りのスライムをゴブリンの群れに立ち向かわせるが…。
いまのままではダメになると自立を決意したリョウマは、公爵家の人々から離れ、ギムルの街で冒険者として鍛錬に励みたいと訴える。生活費を稼ぐためにクリーナースライムで洗濯屋を始める計画を話したところ、モーガン商会のセルジュはゴブリンの汚れも落とすクリーナースライムに興奮、すぐに開業の協力を申し出る。リョウマは店舗用の土地の斡旋や店を経営できる人材を派遣してもらうことに。こうして開店準備は着々と進んでいった。
開店を控え、お世話になった人々を招待してお披露目会を開くことに。エリアリアたちと料理の準備をするリョウマを、モーガン商会からカルム、カルラの双子姉弟が訪ねる。二人に仕事の手順を説明するが、どうやら戸惑っている様子。やがてパーティが始まった。招待客総勢29名、楽しい会話と時間…その様子を見た二人はこの店で働かせてくださいと改めて申し出る。翌朝、廃坑を見回って店に帰ったリョウマは、店の様子に驚くことになる。
スライムによる洗濯代行バンブーフォレストは2日目も大盛況。リョウマは新しい店員を雇い入れるため商業ギルドへ。11歳のリョウマを見ると次々に辞退され、足を骨折しているフェイ、その娘リーリンしか残らなかった。その気配から元殺し屋の素性を見抜くが、店の警備も任せることにする。早速二人を連れて戻りそのまま働いてもらう。忙しく働いてくれるみんなのため、快適に働いてもらえる仕組みをリョウマは考え始める。
リョウマは店をみんなに任せるようになり、セルジュから防水布の追加依頼を受ける。鎧や薬の材料として高値で売れる魔獣グレルフロッグがもうすぐ大量発生し防水服を売る絶好の機会だという。防水布を作るリョウマとスライムたちは、美しい鳴き声を持つ魔獣リムールバードを従魔にするためバイオリン練習をするエリアリアの演奏に聞き惚れる。分裂したり、進化したり、新種と契約したり、リョウマとスライムの穏やかな日々が過ぎてゆく。
エリアリアに誘われ一緒に従魔術を教えてもらうリョウマ。ジャミール家は代々従魔術師の家系、彼らが契約している魔獣の数や強さなどを知り驚かされつつ、契約魔獣との意思疎通ができる「感覚共有」という魔法を教えてもらう。やがてグレルフロッグ大量発生の季節がきた。稼ぎ時だと色めき立つ冒険者、湖はたくさんのリムールバードに埋め尽くされていた。いよいよエリアリアがリムールバードとの契約を試す時がやってきたのだが…。
飛び去ったリムールバードを待つリョウマとエリアリア。この季節が終わればエリアリアは王都の学校へ、リョウマは公爵家と別れて自立することになる…お別れを意識した二人のもどかしい時間が過ぎてゆく。そんな二人を優しく見守る公爵家の人々。もじもじするエリアリアとなんだか動揺するリョウマだったが、ちょうどそこにリムールバードが舞い戻ってきた。決心したエリアリアは、深呼吸するとバイオリンの演奏を始めるが…。
以前と変わらずスライム研究に没頭しながらリョウマが営むクリーニング店「バンブーフォレスト」は今日も朝から大盛況。開店準備を終えたリョウマとカルラが執務室で今後の経営方針について話をしていると、店内から何やら大きな声が…。急いで2人が駆けつけると街のゴロツキたちが洗濯物にあらぬクレームをつけていたようで、暴れだした彼らをすでに用心棒のリーリンが取り押さえていた。これを機に店の防犯対策を見直そうと、リョウマはスライムの力を借りてまずは防犯ガラスを作ることに。
先日のクレーム騒動に続き、またしても「バンブーフォレスト」の洗濯物に言いがかりをつけるクレーマーが現れる。頻発する騒動についてカルラが調べると、テイマーギルド内で魔獣の強さを重視する主流派と、魔獣との共存を目指す支部長テイラーを支持する反主流派との間で派閥争いが発生しており、テイラーが目をかけるリョウマの店の評判を落とそうと企む者がいるようで…。
2号店出店のためレナフの街を訪れたリョウマ。活気あふれる新しい街での出会いに胸を弾ませながら、紹介を受けたピオロが営むサイオンジ商会へと足を運ぶ。すると、関西弁のような言葉を話す狐人族の娘、ミヤビがリョウマを出迎える。そこへミヤビの父親でもあるピオロも現れ、漫才さながらの軽快な会話を見せるサイオンジ親子。その後、リョウマとピオロは2号店開業の手続きのため、レナフの商業ギルドへ向かう。
レナフの草原でスマッシュボアに襲われている冒険者たちと遭遇したリョウマ。見事な戦いぶりでスマッシュボアを討伐すると、彼らは何かお礼がしたいとリョウマに申し出る。冒険者一行に手伝ってもらいサイオンジ商会へ討伐したスマッシュボアを運んだリョウマは、この世界の食材を駆使して生姜焼きと豚汁を模した料理を披露する。
2号店の経営も軌道に乗り、冒険者としてのランクを上げるべくギムルのギルドへ相談に訪れたリョウマは、新人受付嬢パエナの紹介で、常人では間に合わない短期間の荷物運搬依頼を引き受ける。運搬先のケレバンは以前、セルジュの話を聞いて興味を持った魔法道具市の開催地だった。
ケレバンの魔法道具市の日、ディノームの露店を訪ねたリョウマはディノームの孫、フェデーレと触れ合い充実したひと時を過ごす。ケレバンを後にしてギムルへ戻ると、炭を食べていたスライムが脱臭や消臭に特化したデオドラントスライムに進化。従業員たちの心配をよそに、リョウマは再び寝る間も惜しんでスライム研究に没頭し始める。
エリアリアからの手紙で近々ギムルの街で祭りが開催されることを知ったリョウマ。ギムル出身のドルチェに尋ねると、街が作られた日を祝う創立祭であることを教えてもらう。一方その頃、レナフの2号店ではクリーナースライムが突如分裂を始める。急いで駆けつけたリョウマは、スライム研究者のコーキンに状況を確認すると、大量のクリーナースライムと従魔契約を交わす。
従業員たちと創立祭への出店準備を進めていたリョウマは、巣穴を掘ることで交通の妨げとなる魔獣トンネルアントの目撃情報を聞きつける。巣穴の捜索依頼を引き受け草原へ向かうと、防具の材料を入手するべくトンネルアントの討伐任務にあたっていたベック率いるスラム出身の子どもたちと出会う。
いよいよ迎えたギムルの創立祭当日。セムロイド一座の公演も大盛況で、彼らの楽曲を収めたオルゴールや麦茶をはじめとするリョウマが手掛けた品々も大好評。「バンブーフォレスト」の面々が忙しく屋台の業務に専念する中、レナフの2号店の従業員たちも応援に駆けつける。リョウマはこれまで出会った仲間たちと創立祭を満喫する。