被告人は、王妃。白雪姫の美しさに嫉妬を募らせていた王妃は、白雪姫に毒リンゴを食べさせ殺そうとした。しかし、王妃は犯行を全面否定。「白雪姫に会いに行ってなんかいない!」王妃は白雪姫を殺そうとしたのか?それとも無実なのか?
アリは、食べるものがなくなって食糧を分けてほしいと頼ってきたキリギリスの申し出を断った。キリギリスは、その次の日に餓死した。兄弟同然の深い関係にあったにもかかわらずキリギリスを見捨てたアリは、保護責任者遺棄致死罪で有罪か?それとも無罪か?
おばあさんが作った洗濯のりを全部食べたことが原因で、おばあさんに舌を切られてしまったすずめ。恨みを晴らすべく、すずめは、おばあさんにつづらを渡し、中に入れておいた毒蛇や毒虫に襲わせ殺そうとした。すずめは「つづらの中には小判を入れた」と容疑を全面否定。その真相は…?
乙姫は、カメが地上から連れてきた浦島太郎と出会い、夫婦同然の暮らしを送るようになった。しかし、3年後、浦島太郎は「地上に帰る」と別れを切りだした。恨みを抱いた乙姫は、浦島太郎を殺すことを決意。殺傷能力の高い煙が詰まった玉手箱を渡した。乙姫を刑務所に入れるか?それとも執行猶予か?
貧しさゆえ親に捨てられたヘンゼルとグレーテルは、お菓子の家に暮らす年老いた魔女に保護された。ひと月後、ヘンゼルとグレーテルは、魔女を燃えさかるかまどの中に押し込んで殺害し、山のような金貨を持って帰った。2人は、強盗殺人の罪で起訴されるが・・・。
カニの母子が体を砕かれて殺害された。逮捕されたのは、猿。まだ青くて硬い柿を執拗に投げつけたのだ。罪を認める猿に、検察官は「残虐極まりない」と極刑を求める。一方弁護人は、猿が十分に改悛していること、衝動的な犯行であり計画性がないことを主張。「猿は生きて償うべきだ」と訴える。
被告人は、年老いたロバ。仲間のイヌ、ネコ、オンドリをけしかけ、盗賊たちを襲撃。大怪我を負わせ財産を奪った、強盗致傷の罪に問われる。犯行を認めるロバ。しかし弁護人は、動機や犯行に至るまでの境遇に同情の余地があるとして、執行猶予を求めた。ロバを刑務所に送るか?それとも執行猶予か?
被告人は、赤ずきん。お腹に大量の石を詰めてオオカミを殺害した。罪は認めるものの、「その時のことはよく覚えていない」と言う赤ずきん。弁護人は、「オオカミに食べられた赤ずきんは精神障害を起こし、“心神喪失”の状態にあった」と主張。「心神喪失者の行為は罰しない」と定めた刑法第39条にのっとり、無罪を求めた。
桃太郎は、犬猿雉を引き連れ鬼ヶ島を襲撃。鬼たちを殺傷し財産を強奪した。罪を認める桃太郎に検察官は、「凶悪すぎる犯行。情状酌量の余地はない」として死刑を求めた。