日本の抗菌薬は、原料の多くを海外、特に中国など特定の国に依存しており、その供給は極めて脆弱な構造上にある。代表的な抗菌薬の「ペニシリン」も、約30年前にコスト競争で中国に敗れ、国内製造から撤退していた。しかし今、地政学リスクの顕在化などを受け、官民が一体となった薬の原薬、原材料の「国内回帰」が加速している。日本の製薬業界が抱えるリスクの実態と"令和のペニシリン"復活に挑む舞台裏を追う。