夏祭りで倒れて以来、直樹の体調は思わしくなかった。あの悪夢を頻繁に見るようになったのだ。しかも、より明確に… 翌朝登校した直樹は嫌な噂を耳にする。昨夜、温室のガラスが割られる事件が起きてそこには直樹の姿があった、と言う話だった。それは、直樹が見た夢と酷似した内容だった。 一方、理事長室では深刻な表情で恭子が玲に報告していた。ある被検体が見る夢が、この学園のある生徒――久住直樹のそれと酷似していた。 そこへ内線が鳴った。直樹が再び倒れたのだ。