ある日、山に葡萄を取りに出かけたジョージィは大切な腕輪を落としてしまう。久しぶりにシドニーから戻ってくる父・アレックスを楽しみにしていたジョージィたちだったが、ジョージィが腕輪をしていないことを気付いたアレックスは激怒。今まで一度も怒ったことのない優しい父の豹変に驚いたジョージィは家を飛び出してしまった……。
アレックスが子供たちのため、木の上に家を作ってくれることになった。早速、木を切り倒し、小屋作りの準備を始めるジョージィたち。そんな中、ジョージィは木登りが苦手な子供のコアラと出会う。ジョージィは、母親もおらず自分で餌をとることも出来ないコアラを「ラップ」と名づけ、自分の手で育てることに決める。
アレックスやアベル、アーサーと一緒にトカゲ島にピクニックに行くことになったジョージィ。生まれて初めてカヌーに乗るジョージィは、早起きをして準備をするなど張り切っていた。トカゲ島でジョージィたちは食事を取り、ピクニックを楽しむ。しかし、前日に上流で降った大雨のせいで川は次第に増水していき……。
「一生懸命看病すれば、きっと父さんの病気は良くなる」というケビンの言葉を信じ、一晩中起きて、アレックスの世話をしようとするジョージィ。だが、疲れからかすぐにジョージィは寝付いてしまう。ところがラップが天井から落ちてきて、ジョージィの目をさましてくれた。そして、看病を続けるジョージィだったが……。
大好きな父親を失い、一家は失意の底に沈んでいた。そんな中、シドニーの近くからカールトンという男がやってくる。アレックスを失ったバトマン一家は、生活のために牧場を手放すことに決めたのだった。アレックスが大事にしてきた牧場が売られると知ったジョージィは、何とかしてカールトンを追い返そうと奔走する。
ある日、アーサーが突然、飛び込んできて、秘密のほら穴に幽霊が出たらしい、という。ほら穴を見に行ったジョージィは、お腹をすかせ倒れている人を見つけた。食べ物をあげ、色々と聞くと、世界中の人に芸を見せて歩く旅芸人だという。
旅芸人のホーキンスが、金鉱で働くことになった。もう一度夢にかけてみると、一生懸命。ところがある日、部屋に泥棒が入り、ジョージィの大切なブレスレットが盗まれてしまう。一体誰が盗ったのか…。
サンバレーの村に日曜学校ができると言う。どうしても日曜学校に行きたいジョージは、母に頼むのだが、女の子は行かなくていいと言われてしまう。ジョージはしかたなく教会を見に行くのだが、そこで村の子供と大喧嘩をしてしまう。
日曜学校に行くようになってから、アベルの様子がおかしい。野イチゴ摘みのときも、トロッコ遊びに夢中で、まるでジョージィのことなど、どうでもいいといった様子。村の男の子とばっかり遊び、ジョージィと遊ぼうとしない。
もうすぐ母の誕生日。ジョージィたちは、何でもいいから自分の手でプレゼントを作り、お互い誕生日まで見ないことにしようと約束をする。母が一番喜ぶものが何か分からず、プレゼントに悩むジョージィが贈ったものとは…。
ジョージィたちの家にシドニーから珍しいお客さんがやって来ることになった。ケビンの知り合いで、とても有名な絵描きだという。精一杯のおめかしをして、お客さんを迎えるジョージィを見て、絵描きはジョージに絵のモデルになってくれと言う。
アベルやアーサーのいびきがうるさく、いつも一人で寝たいって思っていたジョージィは、兄たちと別々の部屋に住むことになった。だが、本当に一人になってみると、夜は寂しく怖い。そして、その夜とっても恐ろしいことが起こった。
日曜学校でかご作りをするジョージィ。先生にすっごく上手だと誉められたそのかごを、親切にしてもらったお礼として、ビクターの弟にプレゼントする。だがそれを見た、アベルがやきもちを妬き、大変なことをしてしまう。
ある日突然羊が盗まれる事件が起きる。狼の仕業に違いない。また襲ってくる前にと、ジョージィたちは柵を作って羊小屋に入られないようにした。ところが夜遅く、恐ろしい狼が柵を越えて近づいて来た。
3人で遠乗りに出かけたジョージィたちは、偶然暴れ馬に乗った女の子を助ける。ところがその子はすごくわがままで、少しひざをすりむいただけなのに、家まで送って行ってくれと言う。仕方なく三人でその子を家まで送ったのだが、なかなか家に帰してくれず…。
わがまま娘のベッキィから、ジョージィのもとに誕生パーティーの招待状が届く。パーティーはシドニーのお屋敷で開催される。着ていく洋服がないジョージィはカーテンでドレスを作りパーティに向かうが…。
ベッキィの誕生パーティーに行ってから、みんなの様子がどこかおかしい。母さんは前よりも不機嫌で、アベルはすごく優しくなり、アーサーはなぜか急によそよそしくなった。その上、ラップまで突然いなくなってしまう…。
ある日、イギリスから男の人が12歳の金髪の女の子を探しにやって来た。探している子はジョージィと同じように腕輪をしているという。それを聞いたアベルとアーサーは、ジョージィが遠くに連れて行かれて、二度と会えなくなると思いこみ、大変なことをしてしまう…。
復活祭のバザーのためにとても素敵なエプロンを作ることにしたジョージィ。布切れを手に入れるのにちょうどいい場所を友達から教えてもらう。そこはお金持ちの別荘だった。焼却炉には綺麗な布がいっぱい。そのうえ思いがけないことに、シドニーでも有名なデザイナーと知り合うことができた。
アベルが突然、家を飛び出してしまった。港でアベルは、美しく魅力的なジェシカという少女と出会う。そんなことを知らずに森の中を懸命にアベルを探すジョージィは、激しい嵐の中ようやくアベルと巡り会うことができた。しかし、翌日アベルは家族にある決意を告げる。
突然、船乗りになったアベルが一年ぶりで帰ってくることになった。そんなある日、ジョージィは偶然、ブルーの瞳をした素敵な少年・ロエルに出会う。ところがジョージィは、ロエルを川に落としてしまったお詫びに、服を乾かそうと、無理に彼の服を脱がせてしまう。
アベルが帰ってくることになり、迎えに行くジョージィ。ところが港にアベルは見当たらない。酒場にいると聞き、恐る恐る酒場に向かったジョージィは、アベルが、素敵な女性・ジェシカと今にもキスしようとしている姿を目撃する。だが、アベルは1年前と変わらない笑顔でジョジィーを見つめた。
オーストラリアではじめての汽車の開通式の日。ジョージィたちはおめかしして見物に出かける。開通式には、シドニー提督の孫・ロエルも来ていた。だが、ロエルを見たジョージィは、その人が以前自分が小川に落としてしまった人だったと気づき、大きな声を出してしてしまった。
総督の新任を祝うブーメラン大会が開かれることになった。だが大会に出場できるのは男性だけだと言う。出場したいジョージィは、仕方なく男装して大会に出場する。会場にはロエルが婚約者のエリーズを連れてきていていた。優勝者には、トウモロコシの粒取り機とエリーズのキスが贈られるというが……。
ロエルが突然、ジョージィの前にあらわれ愛の告白をした。ジョージィもまたロエルを愛してしまっていた。まるで夢のような幸せな気持ちに包まれ、いつまでもロエルと一緒にいられたらいいのにと願うジョージィ。だが家に帰ってみるとアベルとアーサーがケンカをし、母の口から驚くべき事実が告げられていた。
アベルは夜の街に消えた。そんな夜、降りしきる雨の中、ジョージィはずぶ濡れになりながら立つロエルを見る。思わず彼の腕の中に、飛び込んでいくジョージィ。廃坑で過ごす二人は互いの気持ちを打ち明けあう。もうロエルと離れることはできない……。だが、その様子を母に見られてしまっていた。
夢見心地で家に帰ったジョージィに、母は突然、「流刑囚の子、出てお行き」と言い放った。ジョージィは、初めて知った恐ろしい出生の秘密によって、悲しみに打ちひしがれる。ジョージィは、川面に映るロエルの幻に招かれるまま、さかまく流れの中へと落ちていく。
アーサーたちの必死の看病で、命を取り留めたジョージィ。ケビンの家でジョージィは拾われたいきさつを聞き、さらに初めて二つの愛があることを知る。だが、本当の兄弟のように育ったアベルとアーサーが自分を愛している事実に苦しむジョージィは、もう家には戻れないことを悟る。
長かった金髪を切り、ジョー・バトマンと名前を変えたジョージィ。自分のこれからを探すため、愛を育んでくれたオーストラリアに別れを告げ、少しの心当たりと腕輪を頼りにイギリスへ旅立つ決心をする。二人の兄が追うことも知らずに、ジョージィはジェシカの紹介で船に乗り込む。
アベルはジョージィを追ってイギリスへ行くことを決意する。その時すでに、もうジョージィもアベルも戻ってこないと悟っていた母。その母が、もう一度三人のあかるい笑い声を聞きたいと言い残し、アーサーの胸の中で息を引き取る。何も知らないジョージィは、船の上でキャサリンという少女と出会った。
ジョージィのあとを追い、アベルがオーストラリアを出航した。アーサーもまた、ジョージィとアベルに母の死と、最後の言葉を伝えるため、故郷を離れようとしていた。その頃、ジョージィは慣れない船員生活を過ごしながらも、キャサリンと親しくなる。そのキャサリンが突然、海に落ちてしまった!
スキフィンズに呼ばれ腕輪のことを聞かれたジョージィ。突然のことで、部屋を飛び出してしまうが、ひょっとしたら出生の秘密が分かったかもしれないと思い直し、もう一度スキフィンズと話をしようとする。そんな時、船内で宝石泥棒が立て続けに発生していた。
宝石泥棒を見破られたと思い込み、ジョージィを毒入り紅茶で殺そうとするケニー。ところが、その紅茶をスキフィンズが飲んでしまった。ようやくジョージィの出生の秘密が分かるという時に! だが、死ぬ間際、スキフィンズはただ一言だが、父の行方の手がかりを口にする。
ロンドンにようやく辿り着いたジョージィは、キャサリンの家に身を寄せる。だが訪ねたロエルは重い病に伏せていた。ジョージィは面会謝絶中のロエルのもとへ、屋敷の塀をよじ登り向かう。そして、夢にまで見たロエルと再会を果たしたジョージィは、熱い口づけを交わし……。
ロエルの屋敷で夢のようなひとときを過ごすジョージィに、ロエルが最愛の祖母に会わせると言ってくれた。ところが、祖母がエリーゼと一緒に帰宅したことで、ジョージィは隠れる羽目になってしまう。だが、そこで聞いた話は、ジョージィの恋が苦難の道のりであることを物語っていた。
広いロンドンで、なかなかジョージィを見つけ出せなかったアベルも、オウムのディジリ・ドゥのおかげで、ようやくジョージィと再会することができた。ジョージィを愛し続けるアベルだが、ジョージィはロエルを愛していた。ジョージィは悩んだ末に、ついに本心をアベルに告げる。
「お前は自然の花だ、温室に咲く驕りたかぶった花じゃない」と、アベルはジョージィとロエルの結婚に反対する。だが、ロエルはついにエリーゼとの結婚を取りやめたいと宣言。ジョージィに「舞踏会がすんだらすぐに結婚しよう。そして、ローウッドの別荘で二人きりで暮らそう」と語る。
ロエルと街に出たジョージィは結婚式にまじり楽しい時をすごした。しかし、帰ったジョージィは、ダンゲリング公爵に目の敵にされたことで、キャサリンたちに迷惑をかけていることを知る。手紙を残し、バーンズ家を去ったジョージィは通り過ぎる馬車の中に思いがけなくアーサーの姿を見る。
結婚式で知り合ったエンマの家に世話になることにしたジョージィ。そしてロエルにエスコートされ王室舞踏会に出席するが、エリーズがジョージィに恥をかかせようと待ち構えていた。そんな舞踏会でジョージィはアーサーと瓜二つのケイン・ダンゲリングなる青年とが出会う。
舞踏会でのエリーズの一言でジョージィは父の名を知った。しかし、それは本当なのか……どうしていいか分からず途方にくれるジョージィ。そのジョージィは舞踏会を追い出されそうになったところをケインに助けられるが、突然ケインが頭を抱え苦しみ出した。ケインを心配しながらも、ジョージィはロエルと舞踏会から抜け出す決心をする。
やっとの思いでダンゲリングの手から逃れ、朽ち果てた小屋に身を隠すロエルとジョージィ。だが、お金を使い果たしてしまい、しかたなく大切な母の形見の腕輪を売ることにした。ようやく、二人だけの部屋を借りることが出来たのだが、ロエルは病で倒れてしまう。
ロエルの命があと一ヶ月だと告げられたジョージィは、手術代のために必死に働く。だが、手術代には全然足りない。ついにロエルの命を救うため、ジョージィはエリーズのもとに送り届けることを決断する。一方、アベルはケイン(アーサー)を助け出すために一計を講じる。
ロエルの気持ちを無視して、愛しいロエルと別れたジョージィ。自分を必要とする人はもういない。どこへ行けばいいのか、何をすればいいのか途方に暮れる。そんな時、思いがけなく出会ったアベルから、アーサーがロンドンにいると聞く。しかしそのアーサーは、アーウィンに自由を奪われていた。
ジョージィとアベルは、ディジリ・ドゥが届いたアーサーからの手紙で、母の最後の言葉と、ジョージィの父のことを聞く。もうオーストラリアに帰っても、母さんはいない。そんな時、ジョージィは町中で偶然に出会った紳士が、実の父であるジェラルドであることを知る。
マリアの協力でアーサー救出が無事成功し、別れ別れになっていた3人兄弟がようやく顔を合わせた。ダンゲリング公爵の有罪も確定し、公爵は失脚。そんな時、ジョージィの父・フリッツの爵位復活を祝う舞踏会が開かれる。その席にロエルがエリーズと共に姿を見せた!