大学入学を機に、一人暮らしを始めた瀬川祐太。 美人で巨乳の二年生・莱香に惹かれ、路上観察研究会、略して「ロ研」に入部するなど、新生活は順調に思えた。 夏のある日、姉の祐理から大事な用事があるからと呼び出される。 女手ひとつで育ててくれた姉の頼みを断われず姉夫婦の家に向かうと、夫婦はそろって不在! かくして祐太は中学生の空、小学生の美羽、保育園児のひなと留守番するハメになる。
帰宅した姉から、夫の出張に同行するため、さらに一週間の留守番を頼まれる祐太。 無茶だと一度は断るが、遅い新婚旅行だから行かせてあげたいという空と美羽の声に押されて請け負うことに。 だが、姉夫婦の乗った飛行機が事故に遭い、状況は一変。 夫婦が行方不明のまま葬儀が行われ、空、美羽、ひなはそれぞれ信吾の親族に引き取られることになった。 離れたくないと必死に訴える彼女たちに昔の姉の姿を重ねた祐太は、自分が引き取ると宣言する。
三人一緒にいたいと必死に訴える姉妹の姿に胸を打たれ、親族の了解を得ないまま、 三姉妹を引き取ろうと強引に連れ出した祐太。 だが父方の伯母から「確固たる覚悟があって引き取ったのか」と問いただされ、迷いが生じる。 なんとかアパートに帰り着いて落ち着くものの、パパとママはいつここに来るのと問いかけるひなの言葉に、 美羽が思わず家を飛び出してしまうのだった。
六畳一間のアパートで三姉妹との共同生活が本格的に始まった。 生活費を稼ぐためバイトを増やしつつ、大学との両立に悩む祐太。 一方、三姉妹は部屋の改造に取りかかったり、お金を節約するためにも夕食を手作りしようとするが大失敗。 帰宅した祐太は部屋の惨状を目の当たりにして思わず怒鳴ってしまう。 だが自分のためにご飯を作ってくれた三姉妹の気持ちは嬉しく、焦げたおかずを美味しそうに食べる。 そんな祐太の姿を見て、空も少しだけ素直に自分の気持ちを打ち明けるのだった。
共同生活がはじまって数日。 祐太のバイト先に携帯電話を届けた空は、帰り道、バスに乗り間違え、見知らぬ場所へと降り立ってしまう。 心配した祐太から電話がかかってくるが、迷惑をかけたくなくて、一人でも大丈夫だと答えた瞬間、 バッテリーが切れる。 だが、それでも迎えに来てくれた祐太に空は心ときめき、昔のように「お兄ちゃん」と呼ぶようになるのだった。
取りに行きたいものがあるという三姉妹と連れ立って、池袋の小鳥遊家へ行くことになった祐太。 そのまま泊っていくことにしたが、アパートでの密集ぶりが嘘のように一人でぽつんと布団を敷くこととなり、寝つけない。 それは三姉妹も同じだったらしく、結局いつものように四人並んで寝ることに。 翌朝、小鳥遊家を後にする直前、ためらっていた空の背中を押すように、 祐太は姉夫婦の写真を空に手渡すのだった。
ロ研のメンバーとの夕食が終わった後、莱香を家まで送る途中で、祐太は莱香に料理を教わる約束を取りつけた。 後日、約束通り莱香に料理を教えてもらうのだが、そこに空が乱入してくる。 ところが空を気に入っている莱香は大喜びで、バイトに行く祐太をよそに空を可愛がる。 空も最初は嫌がっていたが、やがて打ち解けていく。 その後、バイトから帰宅した祐太は空と美羽に新学期からの話をするが、 空と美羽はひなの保育園が落ち着くまで休学すると言いだすのだった。
佐和子から、一ヶ月以内の立ち退きを申し渡された祐太。 ロ研メンバーの協力も得て新しい物件を探していたが、ままならず途方に暮れる。 だが、その途中で、自分が落ち着かなくてはいけないと気付いた祐太は、 佐和子に立ち退きを延長してくれるように土下座する。 その真剣な様子に、佐和子は特例として契約書を書き変えることで居住を許可するのだった。
夏休みが明け、空とともに学校へ向かう美羽だったが、 クラスの女子たちから自分のことを「お父さんとお母さんが亡くなってかわいそう」と噂され、落ちこんでしまう。 気分転換に寄り道をしようとした矢先、仁村に出会った美羽は、一緒に池袋でデートをすることに。 デートの途中、ふと「あたしって……可哀相に見えますか?」とこぼすのだが、 仁村に励まされ、元気を取り戻すのだった。
勉強、合唱部、家事、すべてが中途半端になっていると悩んだ空は、部長に退部を申し出た。 ところがその後、隣人の胡桃が声優を辞めると聞かされると思わず引き止めてしまう。 自分は合唱部を止めるのに、胡桃には声優を止めてもらいたくない。自分の矛盾した行動に空は戸惑いを覚える。 そんな中、祐太の「家族だから迷惑を掛けてもいい」という言葉に空の心は軽くなる。 吹っ切れた空は、退部届を取り下げに行く。 帰り道、胡桃からも吉報を聞き、頑張る女子二人は手を取り合うのだった。
「パパ」が板についてきたと思っていた祐太に、アパートまで様子を見に来た伯母のよし子から、 改めて現実を突きつけられる。 空の休部や、美羽が貧血気味で保健室に通っていることに気づかなかった上、 ひなが急な発熱をした際に連絡がつかなかったりと、保護者として至らない点が浮き彫りにされた。 不甲斐なさに落ち込む祐太の元へ、小鳥遊家の親戚から手紙が届く。 そこには、三姉妹を一緒に引き取ると書かれていた。
手紙への返答期限前日、空と共に姉夫婦の墓前に立った祐太は、 これからも四人一緒に暮らしたいと想いを明かす。 その場には小鳥遊家の叔父とよし子も呼ばれており、四人の絆の強さを認めた二人は、 もうしばらく三姉妹を預けると言ってくれるのだった。 数日後、ひなのお遊戯会に、莱香と夫婦の体で参加する祐太。 客席には二人だけでなく、空と美羽、仁村や佐古、商店街の人たちまで、 パパとママとしてたくさん駆けつけてくれていた。 こうして周囲に見守られながら、四人の共同生活は続いていく――。
大学生の瀬川祐太と、彼の姪っ子の空たちは、温泉レジャーパークに出かけることになった。すると、追ってきた口研メンバーも祐太たちに合流する。そこで、みんなは楽しい時間を過ごすのだが…。
ある理由で空と莱香は2人してタンスに閉じ込められ…(「空ちゃん ていそうの危機!?」)/美羽と栞がお風呂でガールズトーク!(「美羽ちゃん ファッション指南」)/みんなが起きると、ひながいなくなっていて…?(「ひなちゃん ひとりたび」)
小鳥遊祐理と信吾夫妻が、霊体となって一日だけ現世へと戻ってきた。小鳥遊家を訪れた2人は、成長した裕太、空、美羽、ひなの姿を見て、思い出に浸りながら彼女たちの成長を温かく見守る。そんな中、空が抱えるある思いを知って、2人は驚くことに。