家長の鍋島権造(若林豪)を亡くした『キッチンマカロニ』。しかし、店を開店して悲しみを吹き飛ばそうとしていた。麦田なつみ(竹内結子)は、自分の素性を権造に明かせなかったことが心残り。夏休み中の光四郎(山下智久)は、母方の田舎がある千葉に出かけてしまう。光四郎は、彼なりに父の死を忍んでいるのだ。
そんな日の夕方、一人の男性客・佐々木敏明(石黒賢)が店にやって来た。店に入った佐々木は、純三郎(妻夫木聡)らを懐かしそうに見て、権造の姿を探す。だが、勇二郎(江口洋介)から亡くなったことを聞くと「何もかも変わった」と残念そうに帰ってしまった。店の前で、佐々木がその佇まいを見ているとなつみが買い物から帰って来る。警察かと思い、緊張して佐々木とすれ違うなつみ。そんな、なつみを佐々木が振り返って見ていた。
その夜、純三郎はデミグラスソース作りに励んでいたが、まだ伝統の味に近づけずにいた。そんな純三郎に、勇二郎はなつみのことは本当に辞めておけと釘を刺す。純三郎があっちは俺のことなんか何とも思っていないからと言うと、勇二郎は女は何を考えているか分からないし、兄弟で女をとりあうなんて切ないだろうというのだった。逆に、純三郎が秀美(梅宮万紗子)との関係を勇二郎に聞く。すると勇二郎は、しばらく距離を置くつもりだと答える。さらに、なつみのことをどう思うかを尋ねる純三郎に、勇二郎は嫁としてはいまいちだけど、ウエイトレスとしてはなかなかと言う。そして、勇二郎は純三郎に、明日から厨房に入るようにと命じた。