警視庁捜査一課の的場(柳葉敏郎)は殺人事件の捜査で訪れた東京湾の埠頭で、鈴木(三上博史)という男と遭遇し、奇妙な印象を受ける。鈴木は大学病院でたった1人で18年間もがんの特効薬の研究を続けている変わり者だった。そしてついにその日、鈴木は人工的ながん幹細胞の完全消滅に成功。だが同僚の小夜子(小西真奈美)は相手にせず、上司の大田黒(國村隼)も人体への治験を認めようとしない。その頃、的場は中年会社員の遺体からレシートを発見し、ラブホテルを訪ねていた。そこで援助交際の常連らしい少女・愛美(谷村美月)と接触するが、愛美は隙を見て逃げ出してしまう。一方、途方に暮れた鈴木は、病院の駐車場で勝手に自分の車に乗り込んで眠っていた愛美を発見。愛美からガンで死が近いことを聞かされた鈴木の脳裏に、ある危険な考えが浮かぶ…。