新年の幕開けと同時に、灰原硝子(志田彩良)は25年の人生を終わらせようとしていた。部屋で一人、除夜の鐘の音を聞きながら命を絶とうとする――刹那、テレビから流れてきた聞き覚えのある笑い声に、硝子は驚愕する。そこに映っていたのは、楽しそうにインタビューに答える同級生の藍里(吉本実憂)、武(芳村宗治郎)、みちる(小日向ゆか)。3人の姿を見た途端、おぞましい記憶と共に激しい憎悪に支配される硝子…。全ては、10年前のあの日から始まった――。 10年前――。16歳の硝子は、地味で目立たない平凡な高校生だった。スクールカースト上位の藍里たちのようなキラキラした高校生活に憧れてはいるが、殻を破る勇気もないし、自信もない。 そんなある日、硝子はひょんなことから、カリスマ的人気の美容系配信者・徳道仁(本郷奏多)と知り合う。徳道のメイクで別人のように美しくなった硝子は、徳道の動画にモデルとして出演すると瞬く間に人気に火が付き、学校中の注目の的に。暗かった高校生活にようやく光が差した――が、その活躍をねたむ藍里の策略によって、硝子は奈落の底へ突き落とされてしまう…。 消したくても消えない『デジタルタトゥー』。もう元には戻れない…硝子を残酷な運命が待ち受ける…!!
地味で平凡な高校生だった硝子(志田彩良)は、徳道(本郷奏多)の手ほどきを受けてモデル活動を始めたものの、それをねたむ藍里(吉本実憂)によって、武(芳村宗治郎)から暴行された動画をネットに投稿されてしまった。動画はあっという間に拡散。消したくても消せない『デジタルタトゥー』に苦しめられる硝子は、さらに不審火により家が燃え、両親も失ってしまう…。 それから10年――。田舎の祖母の家に引きこもり続けた硝子は、「…もう、いいかな」…自ら命を絶とうとしたその時、テレビに映る藍里たちのはしゃぐ姿を見てショックを受ける。自分を苦しめたやつらが、何食わぬ顔で笑っている…。このままでは終われない…絶対に許さない! とある婚活パーティーの会場。結婚を急ぐ藍里は、女の武器を使って傍若無人に男を物色し、トラブルを起こしてばかり。そんな藍里に、眼鏡をかけた地味な女がすり寄ってくる…「私と一緒に、婚活してくれませんか?」。藍里の美貌を褒めちぎり、友達になりたいとこびを売るその女は…硝子だ!「私、奥田明日奈といいます」…偽名を使って藍里に近づく硝子…。壮絶な復讐劇の幕が、ついに切って落とされる――!
復讐を誓う硝子(志田彩良)は、藍里(吉本実憂)が参加する婚活パーティーに正体を偽って潜入。藍里の婚活をサポートし、アパレル社長・米沢(安井順平)との仲を取り持ったことで、藍里に“友達”として信用されることに成功する。しかしその裏で、硝子は米沢と2人きりで会っていた…。 藍里の結婚式が近づき、硝子は、式の一部始終をLIVE配信してはどうかと藍里に提案。ただでさえ世間から注目されている米沢との結婚式、LIVE配信すれば米沢の会社にとって絶好のPRになるし、藍里にとっても“良き妻”をアピールできるチャンスのはず。「最高の式にしましょう」と熱を込める硝子。しかし、藍里はなぜか浮かない顔。どうやら、母・淑恵(中島ひろ子)のことが気がかりらしい。「うちのママ、毒親なの」…まともな仕事もなく公園で酒を飲んでばかりの淑恵は、お金に困ると藍里の前に現れ、酒代を無心する。そんな淑恵を結婚式に呼んだら台無しにされるに決まってる…と恐れる藍里は、式に淑恵を呼びたくないと言う。すると硝子はあることを思い付き、藍里に内緒で淑恵の元へ向かう――。 そして迎える藍里と米沢の結婚式。全てはこの時のために…ついに硝子の復讐が始まる…!!
硝子(志田彩良)は、自分の人生を狂わせた首謀者・藍里(吉本実憂)を幸せの絶頂から奈落の底に突き落とし、最初の復讐を成し遂げた。復讐を一つ終わらせたときに10年ぶりに笑えた…そんな硝子の次の狙いは、自分を暴行した張本人、武(芳村宗治郎)だ。 2番目の復讐相手の武は妻と娘と3人で幸せな家庭を築いていた。「絶対に地獄を見せてやる…」武に近づく方法を探る硝子は、武が『シンドバッド』という名のバーに出入りしていることを突き止める。だが、店は会員制のようで、中に入れてもらえない。諦めて帰ろうとしたその時、「硝子?」…呼び止めたのは、徳道(本郷奏多)だった…! 徳道は配信の仕事を辞め、今は飲食グループの経営者になっていた。『シンドバッド』も徳道の店だという。10年ぶりの再会…。硝子は戸惑いながらも、この10年間の苦しみを打ち明ける。家が焼け、両親が亡くなったこと。学校を辞めて田舎の祖母の家に引きこもっていたこと。そして復讐のために東京に戻って来たこと…。「お願いがあるんです。私も、会員にしていただけませんか?」… 復讐への協力を求める硝子。だが、徳道の返事は、硝子の期待を裏切るものだった――。 全ての復讐の果てに待ち受けるものとは…!?10年ぶりの再会が、2人の運命を変えていく!!
復讐が果たせるなら、地獄へ落ちたって構わない――。硝子(志田彩良)は、10年ぶりに再会した徳道(本郷奏多)の力を借りて、復讐相手・武(芳村宗治郎)の身辺を探り始める。 徳道の部下・ソラ(阿佐辰美)の報告によれば、食品会社に勤める武は社内でイクメンをアピールし、後輩から慕われているようだ。しかし、家庭内での武はまるで違っていた…。実際は家事も育児もおざなりで、共働きの妻・実里(岡本玲)に全て任せっきり。「外面だけじゃなく、ちゃんと行動で示して!」と実里から毎日のように責め立てられ、夫婦仲は険悪で…。 週末の夜、徳道の店『Barシンドバッド』で、武が参加するオンラインサロンの会合が開かれる。武に接近する絶好のチャンス…。硝子はバーテンダーとして潜入するため、久しぶりに徳道にメイクを施してもらう。「懐かしいですね」…10年前、2人だけのこの時間が何より好きだった…。それなのに…! 徳道のメイクによって別人に変身した硝子に、何も知らない武がさっそく声をかけてくる…「お姉さん、新しく入った人?」「ええ…鬼平と申します」――。 正体を隠して憎き男に近づく硝子!しかしその身に、絶体絶命の危機が迫る…!
硝子(志田彩良)は復讐相手の武(芳村宗治郎)とホテルで朝を迎える…。ベッドに座って何かを持っている硝子の傍らで、武が裸で眠っていて…。 その数日後、武に思いがけず出世のチャンスが訪れる。先輩の犬養(内藤秀一郎)が不祥事を起こしたため、徳道(本郷奏多)の会社との大型契約を武が一手に引き継ぐことになったのだ。上司の猿渡(小久保寿人)から「契約がうまくいったら昇進だから」と言われて舞い上がる武。昇進すれば家族との時間も取りやすくなって、家事にも育児にも、もっと目を向けられる…!高揚する武は、その夜、妻の実里(岡本玲)に、今まで家族にきちんと向き合ってこなかったことや、家のことを実里一人に抱えさせてきたことを謝罪。すると実里も、意地になって怒ってばかりいたことを反省し、娘の藤乃(泉谷星奈)と一緒に武の胸に飛び込む。「俺の宝物は…家族だよ」と幸せをかみしめる武。…だがその頃、硝子は徳道と2人で祝杯をあげていた。「乾杯しましょう…大桃の幸せに」――全ては硝子が仕組んだワナだったのだ! 幸せを楽しんだなら、あとは落ちるだけ…!硝子の復讐心が、幸せな家族を引き裂いていく!!
灰原硝子(志田彩良)は2人目の復讐相手・大桃武(芳村宗治郎)から大切な“家族”を奪い、地獄のどん底に突き落とした。いよいよ最後の1人となった硝子の復讐…。相手は、10年前、武に暴行されて助けを求める硝子を笑いながら見ていた青嶋みちる(小日向ゆか)だ。「あと1人…最後まで、私に付き合ってくれますか?」…硝子は徳道(本郷奏多)に改めて協力を求め、徳道も最後までそばにいることを誓う。しかし、そんな2人の元に、ソラがあるニュースを手に飛び込んでくる…。 一方その頃、みちるは、藍里(吉本実憂)と武の事件を知り、全て硝子の仕業だということに気付いていた。次はきっと自分の番だ…「ふざけんなよ、私は悪くないのに…」。硝子を暴行したのは武で、計画したのは藍里、自分はあくまで2人に言われるままにしただけ、悪いことは何もしていない…「私だけは逃げ切るから」…と警戒を強めるみちる。 そんなみちるの勘の良さを知っている硝子は、自分が直接近づくのはリスクが高いと判断。徳道に、ある作戦を持ちかける…。 硝子VSみちる!賢くしたたかなみちるを追い詰める方法とは!?最後の復讐に挑む硝子に、運命の再会が訪れる…!
「海崎藍里さんって、分かる?」…硝子(志田彩良)は10年ぶりに再会した親友・より子(片山友希)の言葉に息をのむ…。刑事になっていたより子は、あろうことか藍里(吉本実憂)の事件を担当していたのだ。当たり障りない返答でその場を乗り切る硝子は、再会を喜ぶより子から「私たち、何も変わってない」と笑顔で言われ、複雑な心境になる…。 3人目の復讐相手・みちる(小日向ゆか)の人生を絶頂にしてから地獄へ叩き落すために、ホストのソラ(阿佐辰美)に協力を仰いだ硝子。時間をかけてみちるを落としてもらうつもりだったが、警察と接点を持ってしまった以上、悠長に構えている時間はなくなった。「私が直接、青嶋みちるに接触します」…復讐を急ぐ硝子は、なかなか心を開かないみちるに自ら偽名を使って近づいていく…。 一方、硝子の復讐に手を貸す徳道(本郷奏多)は、部下のソラを巻き込んでしまったことに罪悪感を覚えていた。そしてソラも、みちるをダマしていることに後ろめたい気持ちが芽生え始めて…。 硝子の思惑通り、地獄への坂道を転がり落ちていくみちる…。しかし、硝子が予想もしなかった復讐の連鎖が、すぐそこに待ち受けていた…!
「お父さん、お母さん…全部、終わったよ」――硝子(志田彩良)は3人目の復讐相手・みちる(小日向ゆか)を借金まみれにさせた挙げ句、最後の希望だったソラ(阿佐辰美)も奪い去り、みちるの人生を破滅させた。これで復讐は全部終わった…。しかし、鏡に映る硝子の顔からタトゥーは消えなかった…。まだ復讐相手が残っているかのように…。 「ありがとうございました」…硝子は今まで協力してくれた徳道(本郷奏多)に深々と頭を下げる。いろいろあったけど、10年前、出会えて良かった…そう感謝する硝子に、徳道は「これから、何を手伝えばいい?」。この先も硝子の幸せのために力を貸したいと言う徳道。しかし、硝子の答えは……。 一方、刑事のより子(片山友希)は、立て続けに起こっている藍里(吉本実憂)、武(芳村宗治郎)、みちるの事件に硝子が関与しているのではないかと疑い始めてしまう。信じたくない…間違いであってほしい…でも…。より子は不安に駆られながら病床の藍里を訪ねる。すると、以前とはうって変わって、藍里の意識はハッキリしていた――。 狂い始める運命の歯車…!終わったかのようにみえた復讐だったが、硝子を想定外の悲劇が襲う!!
「私は、誰……?」――復讐を終えた硝子(志田彩良)は、徳道(本郷奏多)と別れた後、どこか遠くで暮らそうと決心していた。パスポートの手続きをするために役所を訪れた硝子は、自分の戸籍謄本を見て、目を疑う。硝子は父と母の実の子ではなく、養子だったのだ…。本当の私は、誰なの…? そんな中、10年前の硝子への暴行動画が再びネット上に流出し、瞬く間に拡散…!なぜ今になって!?動画を見てしまった硝子は、途端に、あのおぞましい過去に一気に引き戻され、恐怖に震える…。結局、何も変わらない…どこへも逃げられない…。おびえる硝子の前に、ある人物が現れる…。 同じ頃、より子(片山友希)も動画を見て、唇をかみ締めていた。動画を投稿したのは藍里(吉本実憂)に違いない…。より子は病床の藍里を問い詰める。すると藍里は、悪びれる素振りもなく、憎悪に満ちた目つきでより子に言い放つ…「残りの人生懸けて、私をこんな目に合わせた“あいつ”に復讐する」――。 誰にも止めることのできない復讐の連鎖!また新たな犠牲者が…!そして硝子の脳裏に、忘れていた“あの記憶”がよみがえる…。まだ終わってはいない…硝子の最後の復讐が始まる!!
「復讐は、まだ終わってない…!」――硝子(志田彩良)は、火事で両親を失った10年前のあの夜に、迷惑系配信者の綿貫(柄本時生)とすれ違っていたことを思い出した。綿貫は10年前も、硝子に狙いをつけ、執拗に詮索していた…。お父さんとお母さんは、綿貫の放火によって殺された…!?その目に再び復讐の炎をたぎらせる硝子に、徳道(本郷奏多)も協力を惜しまない。放火の証拠を手に入れるため、「まずは俺が接触してみる」――。 徳道は自分の店に綿貫を呼び出し、単刀直入に告げる…「灰原硝子についての配信、やめていただけませんか?」。しかし綿貫は全く耳を貸さず、悪いのは本人だと言って硝子をこき下ろす。どこまでもふてぶてしい態度の綿貫の前で、徳道はつい感情的になり…! 一方その頃、より子(片山友希)は、病室で死亡した藍里(吉本実憂)の死に違和感を覚えていた。警察は自殺の線で捜査を進めているが、より子は、最後に藍里と面会した徳道に目をつける――。 動き始めた最後の復讐!10年前、硝子の両親はなぜ死ななければならなかったのか…真相がついに明らかに!そして硝子自身もまだ知らない、硝子の出生に隠された驚愕の事実とは!?