明治維新最大の改革、廃藩置県が断行され、国のシステムが大きく変わり。問題は山積していた。そんなさなか、これからの国づくりのためには、先進国を自分たちの目で見る必要があると、岩倉具視、木戸孝允、大久保利通、伊藤博文ら政府の中心にいる要人たちが、アメリカ、ヨーロッパを巡る視察旅行に出発した。アメリカの広大さと文化の違いに驚き、明治5年、アメリカ大統領と謁見するが、外交に不慣れなため大失敗をしてしまう。次に訪れたイギリスでは、産業革命による工業の近代化と、貿易による繁栄に圧倒される。一方、国内に残った西郷隆盛ら留守政府は、使節団が海外にいる間は大きな改革はしないという約束をしたにも関わらず、次々と改革を進めていく。庶民の間には鉄道の開通、官営工場の設立、食文化の変化など文明開化の波が押し寄せ、生活が変わり始めていた。そして、12月には突然暦が変わり、明治5年は12月2日で終わりを告げる。