千代(仲間由紀恵)の元に幼なじみの六平太(香川照之)が現れる。千代を守る為に来たという。故郷の村を焼かれた時、六平太は千代と生き別れになり、甲賀に流れ、そこで忍びとなっていたのだった。千代は「尾張にいる山内一豊(上川隆也)様が無事かどうか調べてほしい」と六平太に頼む。藤吉郎(柄本明)は信長(舘ひろし)に対し、美濃攻略の為に墨俣に砦を築き、そこを拠点として美濃の武将を調略すべきだと献策する。藤吉郎は墨俣に見事砦を築き、信長から秀吉という名を与えられ、その片腕となっていた一豊は織田家の配下・秀吉付きの武将として正式に認められる。ある日、秀吉は一豊を従えて美濃の竹中半兵衛を訪れ、信長につけと調略を試みる。半兵衛は、美濃を裏切るつもりはないと拒否するが、一豊は、そこで美しく成長した千代と再会を果たすことが出来たのだった。しかし、敵味方となり分かれてしまった運命の前にふたりは、親しく語り合う暇もなく、ただ見つめ合うだけであった。一豊はその日以来、千代のことが気になって仕方ない。様子のおかしい一豊に、家来の吉兵衛(武田鉄矢)・新右衛門(前田吟)らも心配しきり。秀吉は半兵衛の調略を何度も試みるが、半兵衛の意志は固い。しかし、ある日半兵衛から、一豊を連れて来てくれとの書状が秀吉に届く。半兵衛の庵を訪ねると待っていたのは千代だった──。