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残像

――心を明け渡すつもりはなかったのに。 あの秋の少女神の声が頭から離れない。 四季庁に設置された秋の代行者捜索本部に凛とした声が響いた。 秋の代行者護衛官・阿左美竜胆の瞳に二人の少女の姿が映る。 春の代行者・花葉雛菊と、その代行者護衛官・姫鷹さくらがやってきたのだ。 「どうしてここまでしてくださるのか?」 春主従の行動に懐疑的な様子の竜胆。 「主の為に我々を利用するくらいして見せろ! 護衛官だろうが!」 十年前の経験から、さくらは竜胆に発破をかける。 そんな中、撫子を攫った賊の正体が割れて――。 「……あの人、だった」 雛菊の口から語られる犯人の姿、その手口。 それらの情報は、捜査本部にいた者達を恐怖と混乱に落とすには十分だった。 代行者の始まりの物語は、以下のように続く。 ――その密やかな情熱に気づいていた夏と秋は、彼らの為に提案をした。 大地に住まう者に、自分達の役割を任せてはどうかと。

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