24歳のOL・仲間凛子は、ひとり暮らしの隠れオタク。日々の疲れを癒やそうとアニメを観ようとするたびに、右隣の部屋から抗議の猛烈“壁ドン”が……。その状況を見かねた左隣のさわやか紳士・佐槻に“彼氏のフリ”をして協力する提案をもらい、壁越しに話し合おうとする。しかし、壁を蹴破って現れたのは、なんと凛子が一番好きな漫画『うさねこ部』の原作者“ウサ春先生”こと右沙田だった。
『ヨルンの物語』――それは、中学生の頃の凛子が出会い心を救われた童話。彼女の「好き」を貫く精神は、この作品から大きな影響を受けていた。『うさねこ部』の執筆に励む右沙田を支えるため、彼の“飯スタント”になった凛子は、偽装彼氏を買って出た佐槻の思わせぶりな態度に翻ろうされる日々を送っていた。右沙田は、数多くの作家を輩出してきたというマンション“スプリングハイツ”に住む佐槻もまた、何かのクリエイターではないかと疑うが……。
数多くの作家を輩出してきたというマンション“スプリングハイツ”に住み、一流の漫画家を目指すポメ(誉田)、葉月、コギ(小木)の3人は、なかなかネームが通らないスランプに陥っていた。一方、謎に包まれた佐槻の職業が気になってしかたがない右沙田は、手がかりを求めて凛子とともに留守中の佐槻の部屋へと忍び込む。そこで佐槻のある秘密を知ってしまった凛子は、お詫びとして2人に自身のオタク人生の始まりを明かす。
突如として凛子の部屋に現れた右沙田の妹・真央。大好きなアニメで意気投合した2人はすっかり仲良しになるが、右沙田は終始浮かない表情。彼は自作に登場するキャラクターの“片思い”を理解できないことで、執筆がはかどらないというスランプに陥っていたのだ。凛子は右沙田を励ますべく作品への愛を全力で伝えるが、距離が近くなった2人に佐槻が割って入り、ある提案をする。
右沙田が凛子のことを意識しだしたことをきっかけとして、少しだけ変わった3人の日常。そんななか「このまま彼氏のフリを続けるのは難しい」という佐槻の言葉に、楽しい日々が終わってしまうと感じた凛子は号泣してしまう。だが佐槻は凛子に「恋人同士の思い出」をつづったシナリオを読ませ、これまで以上に彼氏彼女らしい振る舞いをしようと提案するのだった。凛子は胸ときめかせるシナリオの通り、佐槻と人生初めてのデート(?)を楽しむが……。
3人で過ごす幸せな生活を守るため、佐槻への想いを隠しながら、右沙田の前ではカップルを続けるという、ハードルの高いお芝居を余儀なくされてしまった凛子。そんななか佐槻が浮気をしているという疑惑が浮上し、彼がいない間に右沙田は凛子のファーストキスを奪ってしまう。泣き崩れる凛子に右沙田は頭を下げ、連れ出した先は作家たちが集まるダイニングバー。だが、そこにいたのは女性連れの佐槻だった。
巷にクリスマスがやってきた。凛子はとっておきのお手製ケーキで佐槻と右沙田をもてなそうと張り切るが、2人はそれぞれの付き合いがあり帰宅が遅れる模様。ひとりきりの寂しいクリスマスをなんとか楽しもうとする凛子の胸に、子供の頃の辛い思い出がよみがえる。そんな彼女のもとに現れたのは……。