ナガン迷宮都市の探索士候補生・遠い鉤爪のユノは、 友人のリュセルスと探索士を目指して 勉強に励んでいた。 ある日、都市に数多の機魔(ゴーレム)が現れ、 二人の穏やかな日常は一変する。 眼前には機魔に解体されるリュセルス、 蹂躙されるナガン。 ユノが死を覚悟したそのとき、 彼女の前になまくら刀を握った男が現れる。
リチア新公国の諜報兵・月嵐のラナは、新公国を治める警めのタレンの命により、音斬りシャルクと海たるヒグアレという傭兵を連れ帰ろうとしていた。 その途中、ラナたちはワイバーンの群れに追われ、 さらに野盗にまで囲まれてしまう。 一方、黄都では武官の一人・静寂なるハルゲントが、 部隊を組織して竜討伐に向かっていた。
リチア新公国に潜入させた諜報部隊が全滅したとの報告を受けた黄都二十九官の鎹のヒドウは、 かつて黄都を脅かした最悪の存在・濫回凌轢ニヒロを釈放し、利用しようとする。 同じく二十九官の一人・赤い紙箋のエレアは、黄都から離れたエルフの村に潜入していた。 教師になりすました彼女は、ついに目的の存在を発見する。
炎に飲まれていくメイジ市で月嵐のラナを探す赤い紙箋のエレアと世界詞のキア。 メイジ市兵にリチアの人間ではないかと疑われ包囲される彼女たちの前に音斬りシャルクが現れる。 一方、鵲のダカイは市街を蹂躙する埋葬のヘルネテンを迎え撃つ。 早々にその“中身”の存在に気づくが、強固な装甲に苦戦を強いられる。
サイン水郷郊外に住むギガント、地平砲メレのもとに、集落の少年ミロヤがやってくる。 怠惰なメレが黄都の王城試合に出場することを心配するミロヤ。 お互いに悪態をついていると、メレは大きな嵐を察知し……。 一方、戒心のクウロはトギエ市で黄都と敵対する旧王国主義者に追われていた。 黄都の使者と接触できるのか!?
おぞましきトロアが遺した魔剣の強奪に向かう霾晦りのエリジテ。トロアは魔剣を手にした者を殺し、魔剣を奪い去るという怪談のごとき存在だったが、トロアが死んだ今、もはや伝説ではないと息巻く。一方、窮知の箱のメステルエクシルはゴーレム同士で戦闘を繰り広げていたしかし、胴を貫かれ体が四散してしまい……。
おぞましきトロアは、黄都にいる星馳せアルスの持つ魔剣と旧王国の将軍が持つチャリジスヤの爆砕の魔剣を奪うため、黄都との戦争準備を進める旧王国軍に志願する。だが、灰髪の子供から爆砕の魔剣の現所有者が軸のキヤズナであると聞き、トロアはキヤズナを狙うことに。当のキヤズナは深い因縁のある微塵嵐を追っていた。