世田谷区の一等地にある「紫雲寺家」には、絶世の美男美女と噂される7兄弟姉妹が住んでいる。長男の新は5姉妹に振り回され、その弊害で女子に対して奥手な性格となっていた。自分が紫雲寺家の人間でなければ……。別の「運命」に思いを馳せる中、末っ子・ことのの誕生会が開かれ、父親から衝撃の事実を告げられる!
兄弟姉妹には血の繋がりがない――。その事実は7兄弟姉妹を少なからず動揺させた。さらに、謳華はことのが新に告白したことを志苑から聞かされ、大きな衝撃を受ける。一方、新には数々の試練が訪れる。裸で抱きついてきたことのだけではなく、部屋には清葉が待ち伏せており、いきなり驚きの行動に出て……!?
ようやく紫雲寺家に平穏が戻ってきたかに見えたが、謳華はどことなく新のことを気にしていた。そんな中、7兄弟姉妹はことのの誕生祝いで大型テーマパークへ。早速、思い思いに行動を始め、取り残された新は万里からデートに誘われる。距離感の近い姉にからかわれ、調子が狂う新。だが、兄弟姉妹への想いを聞かされ……。
日曜日、いつも通り新が筋トレをしていると、南がやってくる。普段よりも早い時間にやってきた南は、どこかそわそわした様子。それもそのはず、南は謳華が新に「好き」と伝えた瞬間を目撃していたのだ! 2人の関係がどうなっているのか聞きたい南。そして、探り探り尋ねるのだった――「謳華ちゃんと、何かあった?」。
最近、妙に真剣な表情をしている清葉。悩み事だと思った新が相談に乗ろうとすると、なぜかタッチマットゲームを提案される。新の部屋での一件は清葉の心にわずかな高揚感をもたらしたらしく、その感情を改めて検証したいのだという。密着をなんとか避けようとする新と、ぐいぐい迫ってくる清葉。果たして、検証の結果は!?
ことのの「告白」は、姉妹に大きな衝撃を与えた。南は動揺しつつもインターハイに向けた練習に励むが、実は足に怪我を抱えていた。団体戦に出られなくなれば、大切な先輩を勝たせてあげられない。怪我を押して練習を続ける南に、事情を知った新が故障者ケアをすると申し出る。そうして、2人きりのトレーニングが始まり……。
兄弟姉妹の心配をよそに、姿の見えなかった南が何事もなかったかのように帰宅。インターハイ決勝に出場しないことを明かし、早々に自室へ戻ってしまう。心配した新が部屋を訪ねると、南は驚くほど元気だったため、新は妹の決断を尊重しようとする。しかし朝方、南を偶然見たという志苑から、そのときの様子を聞かされ……。
インターハイ決勝から数日後――。いまだ試合結果に納得のいっていない謳華をよそに、すでに結果を受け入れている南は、少しずつ新を意識するようになっていた。そんな中、ことのの部屋を訪れ、新への気持ちを確認しようとする謳華。そして、万里は看護大学に忘れ物をしたといい、新を誘って夜のキャンパスに忍び込む。
山梨に出かけた謳華が、3日過ぎても帰ってこない。延泊すると連絡があったものの、それきり返事はなく、学校も欠席。ファミリー共有のGPSを辿ったところ、謳華は富士山にいることが発覚する。新は高速バスで富士山を目指すことになり……。一方、8合目の山小屋に辿り着いた謳華は、どうしても見たいものがあるという。
山道から滑り落ち、怪我をした謳華の前に現れたのは――新だった。かつて父と母が出会ったときのように、謳華をおぶって下山する新。すると、謳華はどうして富士山の山頂を目指したのかを語りはじめ、堰を切ったように抱えていた苦しみを吐露する。新もまた謳華の思いを受け止め、ここにやってきた理由を語る。